2024. 1. 6 川奈 ~ 7 松崎


【1日目】

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  • 天候   ・・・快晴
  • 距離   ・・・49.76km
  • 所要時間 ・・・5:28
  • 平均速度 ・・・9km/h

13:18 川奈

自宅から、5時間かけて、1年ぶりに川奈に到着。久しぶりの輪行で、手間取りながら、自転車組み立て完成。さぁ、出発・・・

愛車のクロスバイクに乗って、日本を旅しよう!チャリだからこその出会いがあるはず・・・


自転車の自由度が一気に広がる!輪行バッグがあれば、憧れの街を愛車で回れる!


16:06 稲取

ある程度は覚悟していたが、とにかく起伏が激しい。なかなか体がついてこれず、また走り始めたのも遅かったこともあり、夕暮れに差し掛かった。街灯がない山道を走るのは危険なので、少々焦っていた。そんななか、出会えた絶景。潮風に煙る半島は稲取。早くもこの旅一番の絶景に出会った。

絶景をiPhoneの高精度カメラで切り取ろう!iPhone SE なら小さくて携行しやすい。サイクルコンピューターアプリを入れれば、1台2役!


16:42 稲取

河津町に入る。そう、河津桜で有名な、あの河津町である。

17:11 谷津

河津川を河口から望む。2月頃は河津桜の濃いピンクの帯が続いているんだろうな・・・今は全くそんな雰囲気はなく、ただただ寒村である。宿に急がねば・・・

18:48 下田オーシャンパークホテル

ようやく、宿泊先に到着。結果的に、夜間走ることになってしまった。プランニングのまずさを反省。また、西風が強くなってきた(この強風に、この後悩まされ、さらにとんでもない結末の要因になる・・・。この時は、さほど気にしなかった)。


【注意】
伊豆半島外周道路の多くは断崖絶壁上にあり、また街路灯皆無で、自転車の夜間走行は非常に危険です。夜間走行にならないよう、プランニングしてください。

海岸に面した、落ち着いたホテル。ファミレス・コンビニ・ファーストフード至近!


【2日目】

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  • 天候  ・・・快晴
  • 距離  ・・・55.00km
  • 所要時間・・・6:21
  • 平均速度・・・6.2km/h

7:25 下田オーシャンパークホテル

このホテルは素泊まりした。隣に、吉野家とジョナサンがあり、夜は吉野家、朝食はジョナサンで取った。ホテルに大浴場があり、部屋も広く快適だった。

ホテルから望む下田港。前夜の強風は収まり、穏やかな冬空だが・・・

7:51 下田市


【注意】
下田から、石廊崎・西伊豆方面~松崎まで、コンビニ・自販機・食堂がほとんどありません。事前に、食料を買い込む等の対策をしてください。
※後述しますが、私自身、14時過ぎに小浦に着くまで、一切、コンビニ・自販機・食堂に遭遇せず、挙句の果て、小浦の方のご自宅(※ご厚意で)で昼食をいただかざるを得ない状況でした。

9:01 下田第1トンネル

山がちな伊豆半島、断続的にトンネルが続く。ドライバーも集中力を求められ神経が疲れるが、チャリダーも背後から響く車の爆音におののきながら、狭い路側帯を走る。トンネル内壁の非常警告灯に肩をぶつけようなら、即転倒・即轢死である。
写真にあるような、歩行者専用トンネルはとてもありがたい。ただし、なかなか見かけない。このトンネルは通学路にもなっているのだろう、なので、設置されたのだろう。

このような楽しい壁画が、両面に続く。平成10年に、下田小学校・中学校の卒業記念で制作されたとのこと。平成10年の中3生は、今は40歳だろう。その多くは、大都市を求め、下田を後にしたのだろうか・・・

9:37 下田市-吉佐美

警官の人形が立っている・・・シュールだ・・・山道であえいでいるとき、この人形に遭遇し、思わず疲れを忘れ、写真を撮った。

この人形が立っているのは、このカラオケボックスのそばである。そのカラオケボックス、店は閉じられ、客もいない。テンション高めな看板とは対照的である。

9:57 賀茂郡南伊豆町-湊

ぱあっと開けた菜の花畑。綺麗だった。そして、あたりにいたのは私だけ・・・このような景色があまり人の目に触れることもなく、消えていくんだろうな・・・日本の各地で、このようなことがたくさん起きているんだろうな・・・私はツーリングを通して、できるだけたくさんの景色を拾っていきたい。

10:18 賀茂郡南伊豆町-下流

絶景、車も人もいない。
この地点は海抜数メートルだけど、すぐにまた峠道になるんだろうな・・・

10:54 賀茂郡南伊豆町-石廊崎

はい、予想通り。国道とは思えない急こう配、S字で山際を這い上がっている。もう、山岳トレーニングに来たのだと、自分を言い聞かせた。チャリダーの意地で、ローギアでよいしょよいしょとよじ登っていく。

11:08 賀茂郡南伊豆町-石廊崎

着きました、石廊崎。ただ、もうクタクタで、宿泊先の松崎にも早く着きたかったので、立ち寄らずに走り出し。

11:26 ユウスゲ公園

かつての、マグマの通り道が見えるらしい・・・

このあたり・・・(左側の白いところだと思って写真を撮ったが、帰宅して、調べてみると、もっと右側にあるとのこと・・・)

険しい海岸線とは対照的に、写真左上から右下になだらかな山裾が見える。これは、伊豆半島が本州衝突した後(40万年前ごろ)噴火した南崎火山の細かい噴出物(スコリア=マグマのしぶき、ブラタモリで学んだ)が積み重なったもの。砂時計の細かい砂は円錐状の山を形作るが、その山裾部分である。この滑らかな角度がずっと崖下まで続いている。

海底に積もった、火山灰や軽石

このあたり・・・

景色はいいのだけど、海から吹き付ける風が半端ない強さだ・・・台風並み。。。しかし、走ることをやめなかった(この判断が、大変な失敗につながる・・・)


【注意】
冬の伊豆半島は、冬型の気圧配置だと、午後から強烈な西風が吹きます。自転車が風にあおられ非常に危険です。強風でなくとも何らかの理由で、安全に走行できない場合は、躊躇なく中止するようにしてください。
※この写真の後、さらに風が強くなり、路側帯を安全に走ることができなくなりました。車道に入り込んで走らざるを得なくなり、後ろから来たバイクにひかれそうになりました。

ユウスゲ公園:海底火山の記憶を一望する天然のテラス
小田原から伊豆半島に突っ込んだわけだが、小田原を出たあたりから、ずっと、厳しい峠の連続だった。平坦な道は極端に少ない。いかに激しい地殻変動があったかがわかる。

とにかく、海から吹き付ける風が強烈・・・

12:03 賀茂郡南伊豆町-入間

アロエが道沿いに栽培されている。近くに直売所もある。
このころから、異変に気付く。食堂はおろかコンビニ・自販機が一切ない・・・地図アプリ上に食堂マークがあるものの、実際は廃業した等で全て営業していなかった。このあと、食堂を求めて走り続けることになる・・・

13:16 賀茂郡南伊豆町-小浦

アップダウンの激しい峠道を乗り越え、地図アプリの食堂マークにはことごとく裏切られ、強烈な西風にさいなまれ、ヘロヘロになった。思わず、地元の方に食堂を聞いていくうちに、「家で食べていく?」ということになってしまった。かなり恐縮したが、もう疲労困憊していたので、ありがたく頂戴することにした。こちらのお宅、古民家を改装されたとのことで、随所に暮らしやすさの工夫の跡が見られた。そのうちの一つが、このかまど。鉄窯の背後にあるクリーム色の壁は、かまどからの煙道になっていて、かまどの排熱が部屋全体に広がるように施されている。

外は、冬の強烈な暴風だが、かまどの前はとにかく温かい

品の良い陶磁器や梅の花が、午後の柔らかな陽射しに照らされている。こちらのお宅、ご主人を亡くされて、奥様が生活されていた。ご主人は日本画家、奥様も美術系の学校卒ということで、お宅の様子も、どこか芸術的なセンスが漂う・・・

頂いたのは、おでんとごはん、みそ汁でした。おいしかった。

15:37 賀茂郡南伊豆町-伊浜

ようやく、今日の宿泊先である松崎町に入る。徐々に遅れがちになり、やや焦ってきた。

このあと、松崎町中心部に向けて海岸沿いの国道を北上するのだが、夕方・夜に近づくにつれて、強烈な西風がさらに強まり、走行が困難を極める。そんな中、見通しの悪いカーブで車道に入り込んだときに、軽自動車と正面衝突。全治3か月重傷を負う。暴風の中、軽自動車を運転していた方やたまたま通りがかった方々に、散らばった貴重品の回収、自転車の回収、救急車の手配、宿泊先の手配をしていただくなど献身的な介抱のおかげで、なんとか、関東の自宅に戻れることができた。ちなみに、現在(3.17)もリハビリ中で、自転車はいまだ旅館に保管いただいている。けがが完治し、自転車を回収してから、私の自転車旅行は再開である。今回の自転車旅行で学んだこと-中断する勇気を持つこと-である。